※2026年10月時点の情報です。道具の価格や参加費は目安です。購入・参加の前に各店舗・施設の最新情報をご確認ください。
こんにちは、神乃です。
「最近、階段で息が上がる」「健康診断の数字が気になってきた」「でも今さらスポーツなんて…」。30〜40代になると、仕事や子育てで自分の運動はつい後回しになりがちですよね。
私自身、子どもとかけっこをしたときに足がもつれそうになって、「これはまずい、運動不足だな」と実感したことがあります。
でも、スポーツは大人になってからでも十分に始められます。この記事では、総合型地域スポーツクラブで働く私の目線から、運動不足の30〜40代でも始めやすいスポーツを5つ選び、費用・始め方・ケガ予防のポイントまでまとめました。私自身の体験談もまじえて紹介します。
今からでも遅くない理由
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に向けて次のような目安が示されています(出典:e-ヘルスネット「身体活動・運動ガイド2023 推奨シート:成人版」)。
- 歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上に相当)
- 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
- 筋力トレーニングを週2〜3日
- 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する
そして全体の方向性として掲げられているのが、「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む。今よりも少しでも多く身体を動かす」という考え方です。いきなり目安を満たす必要はありません。まずは「週1回、楽しく体を動かす習慣」をつくることから始めましょう。
大人がスポーツを選ぶ4つのポイント
学生時代と違い、大人のスポーツ選びは「続けられるか」がいちばん大切です。総合型クラブで働く立場から見ると、次の4つを意識して選ぶと続けやすいと思います。
① 費用:始めるのにいくらかかるか
道具を一式そろえないと始められない競技もあれば、シューズ1足で始められる競技もあります。最初は道具を借りられる体験会などを利用し、続けられそうだと思ってから買いそろえるのがおすすめです。
② 時間:週にどれくらい確保できるか
仕事や家事・育児の合間にできるかどうかも重要です。ひとりで好きな時間にできる競技と、決まった日時に集まる競技があります。
③ ケガのしにくさ:体への負担は大きすぎないか
久しぶりの運動で張り切りすぎると、ケガをしてしまい逆に運動から遠ざかってしまうことも。運動強度が低めの競技から始める、準備運動をしっかり行う(筋トレ前の準備運動の記事も参考にどうぞ)など、無理をしないことが大切です。
④ 仲間づくり:一緒に楽しめる人がいるか
チームで行うスポーツは、仲間がいることで「今日も行こう」という気持ちになれます。一方で、ひとりでマイペースにできる競技は、予定を合わせなくていい気楽さがあります。自分の性格や生活スタイルに合わせて選びましょう。
大人になってからでも始められるスポーツ5選
ここからは、運動強度が低めで始めやすいものから順に紹介していきます。
1. ヨガ
魅力:ヨガは誰かと競争するスポーツではないので、自分のペースで取り組めます。呼吸に合わせてポーズをとるため、体を動かしながら気持ちもリフレッシュできます。
私の体験談:始めたきっかけは、家でボーッとしていたときに「何もせずボーッとするくらいなら、少し体を動かしながらリフレッシュしたいな」と思ったことでした。ヨガの良いところは、ヨガマットさえあれば家でもできることです。1カ月くらいしたころには、体がそれまでより柔らかく感じられるようになり、続けていくうちに徐々に可動域が広がっているのを実感できました。
- 始めやすさ:自宅でひとりでもできる。動画やオンラインレッスン、地域の教室など入り口が多い
- 必要な道具と費用の目安:ヨガマット(数千円程度〜)と動きやすい服装
- 始め方:まずは15分程度の初心者向けプログラムから。教室なら体験レッスンを利用してみる
ケガ予防の一言:痛みが出るほど無理に伸ばさないこと。「気持ちいい」と感じる範囲で、呼吸を止めずに行いましょう。
2. ランニング
魅力:思い立ったその日から、ひとりで、ほぼお金をかけずに始められるのがランニングです。距離やタイムで成長が目に見えるので、達成感も味わえます。
私の体験談:始めたばかりのころは、1km走っただけで呼吸が苦しくなりました。ところが1週間目には呼吸の辛さがなくなり、同じ1kmが短く感じられるように。年齢に関係なく、始めた日から体力向上のスタートなんだと体感しました。私の友達には、3年続けた結果、高校生の頃より長距離走が速くなったという人もいます。
私の場合、最初は2日に1度、夜に子どもが寝てから走っていました。続けるために靴だけは走りやすいランニングシューズを購入して、音楽を聴きながら走るのが定番でした。お気に入りの道具と音楽があると、走りに行くのが少し楽しみになりますよ。
- 始めやすさ:時間も場所も自由。早朝や仕事帰りなど、自分の生活リズムに合わせられる
- 必要な道具と費用の目安:ランニングシューズ(1万円前後のものが多い)と動きやすい服装。走る場所は公園や河川敷など無料のところで十分
- 始め方:最初は歩きと軽いジョギングを交互にするところから。距離は1〜2km程度、週2〜3回を目安にゆっくり増やしていく
ケガ予防の一言:急に距離やペースを上げると、膝やすねを痛めやすくなります。「物足りないくらい」で終えて、少しずつ伸ばしていきましょう。
夜に走るときの注意:暗い時間帯は、車や自転車から見えやすい明るい色の服や反射材を身につけましょう。音楽を聴く場合は、周囲の音が聞こえる程度の音量にしておくと安心です。
3. ソフトバレーボール
魅力:ソフトバレーボールは、柔らかく大きなゴム製のボールを使う4人制のバレーボールです。バドミントンコートの広さでプレーでき、ネットの高さは2m。年齢や性別に合わせた大会もあり、生涯スポーツとして親しまれています(詳しくはソフトバレーボールの記事で紹介しています)。
私の体験談:通常のバレーボールと違ってボールが柔らかいので、痛くないのが1番のメリットだと思いました。ネットの高さも低いのでアタックが打ちやすく楽しめますし、相手に打たれるアタックも通常のバレーボールに比べるとスピードが出ないので怖くありません。
そして一番楽しいのは、やっぱりアタックが決まった瞬間です。通常のバレーボールだとなかなかアタックを打つのは難しいですが、ソフトバレーならその爽快感を味わえます。
- 始めやすさ:4人制なので8人そろえば試合ができる。チームスポーツが初めての人やバレーボール未経験者でも入りやすい
- 必要な道具と費用の目安:ボールは日本ソフトバレーボール連盟公認球(ミカサ MSN78)でメーカー希望小売価格2,200円(税込)(出典:ミカサ)。個人では体育館シューズと動きやすい服装があればOKで、ボールやネットはサークル・クラブで用意していることが多い
- 始め方:地域のサークルや総合型地域スポーツクラブ、市町村のスポーツ教室を探して見学・体験に行ってみる
ケガ予防の一言:ボールが柔らかくても、ジャンプや着地、急な方向転換はあります。足首や膝まわりの準備運動を忘れずに。
4. ピックルボール
魅力:パドル(専用ラケット)で穴のあいたプラスチックボールを打ち合うラケットスポーツです。コートはバドミントンのダブルスと同じ広さで、ボールの球速が抑えられるため初心者でもラリーが続きやすいのが特徴。アメリカで急成長し、日本でも体験会が増えています(詳しくはピックルボールの記事をご覧ください)。
見ていて感じること:私の職場の施設にもピックルボールを楽しむ利用者さんがいて、プレーしている様子をよく見かけます。テニスほど球速が速くないので返球しやすそうですし、室内でもできるので、初心者でも始めやすいスポーツだと感じています。
- 始めやすさ:ダブルスが主流で、体験会ではパドルやボールを貸してもらえることが多い。テニスやバドミントン、卓球の経験があればすぐに馴染める
- 必要な道具と費用の目安:専門通販サイトの解説では、最初の1本のパドルは6,000〜15,000円程度、パドル2本とボールのセット品は5,000〜12,000円程度、ボール6個入りは2,500〜5,000円程度が目安とされています(出典:PICKLEMALL「ピックルボールの値段はいくら?」)。輸入品が中心のため価格は変動します
- 始め方:まずは地域の体験会に手ぶらで参加。続けられそうならパドルを1本買う
ケガ予防の一言:コートは小さいものの、前後左右への素早い動きがあります。ふくらはぎや太もものストレッチをしてから始め、最初は無理にボールを追いすぎないようにしましょう。
5. フットサル
魅力:フットサルは、1チーム5人(うち1人はゴールキーパー)で行う室内向けのサッカー型スポーツです(出典:日本サッカー協会「フットサル競技規則2025/26」)。コートが小さい分ボールに触れる回数が多く、サッカー経験がなくても「ボールを蹴る楽しさ」を味わえます。
見ていて感じること:狭いコートではパス回しが重要になるので、チームワークがものをいうスポーツだと感じます。だからこそ、ゴールが決まった瞬間のチームの盛り上がりは最高だろうなと思います。
- 始めやすさ:ひとりで申し込んで当日集まったメンバーでチームを作る「個サル(個人参加フットサル)」があり、チームに入っていなくても参加できる。初心者向けや35歳以上・40歳以上限定のクラスを設けている施設もある
- 必要な道具と費用の目安:個サルの参加費は施設によって異なりますが、2時間で1,000〜2,000円程度のところが多いようです(例:ユナイテッドパーク宇都宮は1,000〜1,500円/2時間、ゼットフットサルスポルトカドマは1,300円/2時間)。そのほかフットサルシューズ(体育館なら室内用)と動きやすい服装
- 始め方:近くのフットサル施設の「ビギナー」「エンジョイ」クラスの個サルに参加してみる
ケガ予防の一言:5競技の中ではいちばん運動強度が高めです。学生時代の感覚で全力ダッシュや強いシュートをすると、肉離れや捻挫の原因になります。エンジョイクラスで体を慣らすところから始めましょう。
5競技の比較表
| 競技 | 費用目安(始めるとき) | ひとりでできるか | 運動強度 | 主な場所 |
|---|---|---|---|---|
| ヨガ | ヨガマット数千円程度〜 | ◎ 自宅でもできる | 低め(ハタヨガ 2.5メッツ) | 自宅・教室 |
| ランニング | ランニングシューズ1万円前後 | ◎ いつでもひとりで | 中〜高(ジョギング 7.0メッツ) | 公園・河川敷・道路 |
| ソフトバレーボール | 体育館シューズ程度(ボールは公認球2,200円) | △ 4人1チーム(8人で試合) | 低〜中(参考:バレーボール 3.0〜4.0メッツ) | 体育館 |
| ピックルボール | パドル6,000〜15,000円程度(体験会は貸出が多い) | △ 2人からできる(ダブルスが主流) | 中(メッツ表に掲載なし) | 体育館・テニスコート |
| フットサル | 個サル1回1,000〜2,000円程度+シューズ | ○ 個サルならひとりで参加可 | 高め(参考:サッカー〈形式ばらない〉7.0メッツ) | フットサル施設・体育館 |
メッツ(METs)は、安静にしている状態を1として、その何倍のエネルギーを消費するかを表す運動強度の指標です。普通の歩行が3メッツにあたります(出典:国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」(PDF))。体力に自信がない方は、強度が低めの競技から始めるのがおすすめです。
総合型地域スポーツクラブで体験するという選択肢
大人が新しくスポーツを始めるときに大事なのは、一緒に始める仲間だと私は思います。一人で始めるには決断がいりますが、一緒に始める仲間がいるとスタートもしやすいですし、続けることもできます。
だからこそおすすめしたいのが、総合型地域スポーツクラブです。
総合型地域スポーツクラブは、子どもから高齢者まで(多世代)、さまざまなスポーツを愛好する人が(多種目)、初心者からトップレベルまでそれぞれの志向やレベルに合わせて参加できる(多志向)、地域住民が自主的・主体的に運営するスポーツクラブです(出典:スポーツ庁「総合型地域スポーツクラブ」)。スポーツ庁の調査では、2025年7月1日時点で全国に3,541のクラブ(創設済み3,419、創設準備中122)が育成されています(出典:スポーツ庁「令和7年度総合型地域スポーツクラブ育成状況調査」)。
私は総合型地域スポーツクラブで働いていますが、この立場から見ると、大人が新しいスポーツを始める場所としての魅力は次のような点だと感じています。
同じ目的を持った多世代の人が参加するうえ、スポーツ初心者も多いので、同じ境遇の人と出会いやすい場所だと思います。
- いろいろな種目を試せる:ひとつのクラブで複数の種目を行っていることが多く、自分に合うスポーツを探しやすい
- 初心者でも参加しやすい:競技志向だけでなく「楽しみたい」「健康のため」という人も多い
- 道具を借りられることがある:まずは体験してから道具をそろえられる
- 地域の仲間ができる:同世代だけでなく、さまざまな世代の人と知り合える
実施している種目や会費はクラブによって異なります。お住まいの市区町村のスポーツ担当課などで、近くのクラブを調べてみてください。
まとめ
- 30〜40代からでもスポーツは始められる。まずは「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことから
- 選ぶポイントは「費用・時間・ケガのしにくさ・仲間づくり」
- ひとりで気軽に始めるならヨガやランニング
- 仲間と楽しむならソフトバレーボールやピックルボール
- しっかり汗をかきたいならフットサル(個サルならひとりでも参加できる)
- 迷ったら総合型地域スポーツクラブで体験してみる
どのスポーツも、最初からうまくできる必要はありません。私もランニングを始めたときは1kmで息が上がりましたが、1週間ほどで呼吸の辛さはなくなりました。大切なのは、楽しみながら続けることです。
まずは無理をしないで、自分が始められるところからスタートすればいいと思います。そこから広がっていく世界がきっとあるはずです。
BanBanブログでは、このほかにも誰でも楽しめるスポーツを紹介しています。ピックルボールやソフトバレーボールの詳しい記事もあわせてご覧ください。体を動かす前の準備には準備運動の記事も参考にしてみてください。
